東京工芸大学 工学部 電子機械学科

#1柳下拓也/木村睦

kimura_yagishita1.jpgロボット制作に情熱を燃やす二人にインタビューをしました。

左 木村睦 2年(2009年度) 工業高校出身
右 柳下拓也 2年(2009年度) 工業高校出身


入学したきっかけを教えてください。

柳下「小学校の時に何かのアニメーションを見て『ロボットってすごい!』って思って、二足歩行ロボを作りたいと思うようになりました。
これは現在進行の夢で、それに近づきたくてこの学科に入りました。」
木村「設計がやりたかったので就職を見据えて大学に進学しました。僕は逆に昆虫とか多足歩行のロボットを作りたいと思ってます。」


工業高校出身ということですが、大学の授業はどうですか?

木村「1年生の内容は高校でやっていたことと似通っていてそんなに大変ではありませんでしたが、そろそろ苦しくなってきました」
柳下「自分の高校はあまり進学に熱心じゃなかったこともあって、大学に入ってから数3Cとかで苦労してきました(笑)。必死です。」
木村「講義では、やっぱり物理と数学がキーになりますね。でも基礎の基礎から入るんで、まじめに勉強していればついていけないなんてことは無いと思います。」
柳下「実験はプログラムを書いて、モーターを制御したりしてます。」


何か強く印象に残っている授業は?

柳下「やっぱり学内ロボコンですね。二人一組でロボットを作って性能を競うんですけど、あの授業って前期にやるんですよ(笑)。
まだ右も左も分からないときに。
『こうしたい、ああしたい』っていう希望ばかりが大きくなって、技術がついていけなくて、大分苦い思いをしました。」
木村「あるロボットを作るとそれだけ技術が上がるんで、全力で作っても、完成したときにはもう『微妙だったなぁ』って思ってしまうんですよね(笑)。」
柳下「それの繰り返しです。」
木村「完成したり、思い通り動いた時はもちろん、とても嬉しいんですよ。
いくらCADで設計しても、実際に動くまでは不安で。出来上がった時の喜びには安堵も入っていますね。」
柳下「ロボットはアニメの中や大企業のものだけではなくて、『自分にも作れるんだ』という実感するようになります。」


kimura_yagishita2.jpgお二人に取って、ロボット制作とはなんでしょうか

柳下「やっぱり夢ですよね。すぐそばにあるんだけど、とっても難しい夢(笑)
難しいというのは、電気を勉強をして電気系に行くんじゃなくて、機械を勉強して機械系にいくんじゃなくて、偏らずに、オールラウンドに出来なければならないというところですね。」
木村「今は工学系と言っても複雑化してるので、どれか一つの分野をやってても、なかなか最終的なモノ作りにつながらない。いろんな素養をロボットを通じて身につけられれば良いなと思います。」

東京工芸大学に芸術学部もありますが、その存在はなにかロボット制作に影響がありますか?

柳下「今の所は直接的に影響は無いですけど、デザイン学科と共同で何か作りたいというのはありますね。」
木村「ロボット作りって、機械的なアプローチと、デザイン的なアプローチがあって、機械的に作っていくとあまり曲線が生まれないんですよ。
上から見た図、前から見た図、横から見た図、って言う風に着眼点が限定されるんです。」
柳下「デザイン方面の人とエンジニアが衝突するって言うイメージはここから来ているのかもしれませんね。」
木村「でも上手くいけば良いものが生まれる訳ですから、期待はしています。」


これからの活動のビジョンを聞かせてください

柳下「まだ二足歩行は実現できていないので、在学中にそこまでは行きたいですね。」
木村「人に堂々と紹介できるロボットを作りたいです。」
柳下「とりあえずは作り続けることで卒業後の進路をしぼっていけるかなと思っています。」
木村「一口にロボットと言っても、定義をどこにするかでいろいろあるんですよ。洗濯機も冷蔵庫も、ロボットだと言えばロボットなのかもしれない。
なら家電メーカーに就職するのかと言えば、僕にとっては、やっぱりそれはちょっと違う訳で。」
柳下「悩ましいね。」
木村「そういう精神的な部分も含めて、のこり二年間で追求していきたいですね。」